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2011.06.08

柔道

柔道の恩師をたずねて

 今から20年前、私は高校生、短大と柔道をやっていました。高校から本格的に柔道の道に進んだわけですが、その当時、柔道部の監督をしていた恩師をたずねる機会がありました。
 ひさしぶりの再開。ガラッと扉が開く瞬間、緊張しました~。
 先生の第一声は「また泣いてないだろうなあ~」
 私は「少しは泣くのも堪えられるようになりました」と。
 先生は笑っていますが。 先生とは多くを話さなくても心が見抜かれているような感じがしました。
 高校から始めた柔道をゼロから指導してもらったことやいろんな思い出が頭の中をよぎります。
 「体育会系」という言葉がよく使われますが、使い方として筋肉ムキムキの人のことや声が大きくハキハキしゃべるとか、先輩が後輩に理不尽に偉そうにする時とかでしょうか。 
 「柔道」のイメージもさまざまあるのだろうと思います。柔道も武術が発展してできた日本古来の武道のひとつです。
 勝ち負けのあるスポーツのひとつですが、「道」がついているだけに精神を重んじます。
 ただ勝てばいいのではないのです。
 「柔よく剛を制す」という言葉が柔道の基本といわれますが、小さい者、力が弱い者でも相手を制することができるという意味で柔道の魅力を言葉にしたものですね。
 柔道の精神をあらわす言葉に「精力善用」と「自他共栄」があります。
「精力善用」とは自分が持つ心身の力を最大限に使って、社会に対して善い方向に用いることです。
「自他共栄」とは相手に対し敬い、感謝することで信頼し合い、助け合う心を育み、自分だけでなく他人と共に栄えあえる世の中にしようという意味です。
そして、礼に始まり礼に終わります。(武道の精神が形に表れているひとつかな)
 「礼儀」は日本独特、柔道だけでなく「武道の精神」です。他のスポーツないところですよね。高校野球がその典型ですが、日本の高校野球の始まり終わりには「礼」があります。外国ではしないのです。してもハイタッチぐらいかな。「武道」の精神が現れていますよね。 
 柔道の昇段試験には試合だけではなく、「型」というものがあります。この総合によって段が上がっていきます。

 私にとって、柔道の世界は技が上達することだけでなく、相手を思いやる心の修行でもありました。 
 柔道を通して教えてもらった大事なことです。 まだまだ修行不足ですが・・・。
 母校の道場には掛け軸があり「練磨不屈」とありました。(今もあるかな)日ごろの鍛錬こそ大事にせよという意味だと教わりましたが。
 当時、入部したばかりの私に先輩が掛け軸を指差し、なんと書いてあるかわかるか?と聞くので
 私はおっきな声で「くつふまれん」です。と逆さに読んでしまって、先輩たちが唖然としていたことを思い出しました。開いた口がふさがらないとはこの事だということも知りました。
 その後、柔道にのめり込んでいきます。
 
 武道の必修化

 新・指導要領の改訂にともない、来年4月から武道が中学生の必修教科となります。柔道・剣道・相撲のどれかを学校が選択し、男女ともが受けなければなりません。
 スポーツ事故の調査で柔道での怪我や死亡事故がダントツです。
 高校生の体力、レベルでも脱臼、骨折、じん帯損傷、頚椎損傷など、まじめにしていても、有段者でも起きるスポーツなのです。死亡事故もあるのです。
 危険をともなう事を理解して安全対策や指導が行わなければなりません。
 全柔連も安全対策強化のため全国を回り、啓発と研修会を開いています。
 
 つづく・・
 
 

 

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