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2014.03.20

市議会個人質問 原稿

 下記は個人質問の内容です。 

 高知市は昨年6月議会から議会質問を動画でみられるようになりました。 市議会閉会後2週間後にアップされます。今、3月議会の動画は4月の中頃に見られます。 高知市のホームページから入れます。

 動画アドレス   http://arc.gikai-web.jp/dvl-kochi/2.html

①  子育て支援について 

子育て支援、特にひとり親家庭への支援の拡充を求めて質問します。
市の子育て支援対策は国の次世代育成支援対策推進法に基づき平成17年3月に策定した、新子育て支援計画、「高知市子ども未来プラン・すくすくとさっこ21」に位置づけ、10年間の行動計画が進められてきました。平成26年度はその最終年度になり、平成27年度からは子ども・子育て支援法に基づいて市町村が事業計画を定めて進めていくことになります。まず、新法ではこれまで取り組んできた次世代育成支援対策の分析と評価を行うこととされています。
現状分析をする上では、子育て家庭の置かれている状況がどうか、変化も含めきちんと把握されなくてはなりません。昨年7月に報告された「市民意識調査」でも今後力を入れるべき政策として世代を超えて多くの市民が「子どもを生み育てやすい環境づくり」を求め、31項目中で2番目という高い結果となっています。子育てが大変だということの現れだと思います。
 中でも、ひとり親家庭の状況は深刻です。現在、母子家庭が7,025世帯、父子家庭が1,010世帯で合計すると8,035世帯、また、非課税世帯である、ひとり親家庭医療の助成の対象も3,377世帯です。経済的な困難も大きいことがわかります。
世帯の生計を一人で負うことだけでなく、子どものことで仕事を休めないという大変さや、身近に見てもらえる人がいないなど、相談事業だけでは埋められない日常生活での問題を抱えています。
市はひとり親家庭の実態調査を行っていませんが、県は実態調査を行っています。そして「母子及び寡婦福祉法」に基づき、「ひとり親等自立促進計画」を策定し、目標をもって事業運営を行っています。
直近の平成23年の調査結果でみると、ひとり親世帯の年間就労収入は、200万円未満の世帯が母子世帯では67.4%、父子世帯では41.7%となっており、所得の低さは、一般的な子育て家庭の平均収入よりも各段に少ない状況です。当然、「家計は苦しい」と答えた母子・父子世帯は80%を超えています。
また、就業面でも働ける時間に制限が出てくるために、正職に結びつきにくく、パートやアルバイトいう不安定な仕事となっています。
親の健康状態では母子家庭の32.4%、父子家庭の34.4%が「過労気味」と答え、「通院中」と答えた方は母子で14.1%、父子は9.4%もいる状態で、病気でなくても高い割合で肉体的、精神的に疲労があることが伺えます。
 各種の支援事業の周知状況はというと「知らない」と答えた方が平均約4割近くあり、支援に結びついていない問題も浮き彫りになっています。

○ まず、ひとり親家庭の置かれている暮らしの実態についての認識と制度が十分に周知されていないという事についての市長の所見をお聞きします。


○ また、市が取り組んできた行動計画の10年間について、特にひとり親世帯への支援事業をどのように評価されているのか、また課題をどう把握しているのか、健康福祉部長にお聞きします。

日常生活の支援の必要性が高まっている事についてですが、
 高い就労率のひとり親家庭は、困った時、子どもを見てくれる人が身近にいないという問題があります。県の実態調査でも、親(あなた)が病気になった時見てくれる人はいますか?という問いに「世話をしてくれる人はいない」と答えた人は最も多く27.4%となっています。
 また、市が策定中の子ども・子育て支援計画のニーズ調査の中でも(これはひとり親に限った調査ではないですが)「子どもを預かってもらえる人の有無」について日常的に親族に預かってもらえる世帯は25.6%で、緊急時であっても誰にも見てもらえない世帯は11.5%になっています。
他の中核市では「母子家庭及び寡婦福祉法」基づいて、ひとり親家庭の支援計画を定め進めています。

○ 市としても実態調査を行うことやひとり親家庭の自立支援計画を持つ必要があると考えます。健康福祉部長の所見をお聞きします。

そこで、日常生活を支援する事業の整備、充実が重要になってくるのですが、
日常生活に関わる支援事業として、ファミリーサポート事業が平成16年から実施されています。
支援の内容は、親に代わっての保育園や学校、塾などへの送迎や預かり、買い物などの際の預かりが行われています。登録している会員は今年2月時点で800人、その内123人がひとり親世帯です。お世話をしてくれる援助会員さんも元教員や保育士、看護師、ヘルパーなどの資格を持った方などを含め397名の方が登録し、運営されています。この委託事業は利用者の多くから喜ばれており、ファミリー・サポートセンターには感謝の手紙が寄せられているところです。
紹介します「ふりかえれば、2年間このサポートがなかったらきっと仕事は続けていくことができなかったと思います。センターの皆様、また援助会員のお二人には本当に感謝しています。」また「入院することになりセンターの方の迅速な対応と援助会員の方の支援で乗り切ることができました。本当にありがとうございました。」「子ども達も優しく声をかけてもらってぐっと安心したようです」など、うれしい声です。
ファミリーサポート事業はひとり親家庭だけではなく、広く子育て世帯も利用できるサービスであり、なくてはならない事業だと思います。

○ さらに、事業効果があがるような体制と事業内容になればと願うところです。事業効果を上げるためには課題になっている、援助会員の育成や確保、利用者との間に入ってコーデイネイトを行う職員体制の強化また、今まで以上の宣伝などがさらに必要ですが、事業にたいする評価と支援の拡充ができないか、
市長にお聞きします。

ファミリーサポート事業は大変いい事業なのですが、利用料金が1時間あたり600円~700円で、高いという声があり、課題のひとつです。高知の最低賃金が664円で、県民所得も全国下位クラスですから、一般の子育て世代の家計から見ても高い料金ですし、ましてや収入の少ないひとり親家庭にいたっては利用しにくいのは明らかです。中には支援を我慢している世帯が少なからず存在していると思います。
料金設定については、市が独自に設定できる事業なのですが、所得などに応じた減免制度が無いので、ひとり親世帯や生活保護世帯でも一律同じ利用料となっています。会員登録されているひとり親世帯は123世帯で、利用率は54%(66世帯)となっています。
利用率を上げ、支援効果を高めるためにも、所得や世帯状況に配慮した利用料への改善が求められます。
その具体策のひとつとして、国の事業「母子家庭等日常生活支援事業」があります。これは費用の2分の1を国が補助するものです。事業内容はファミリーサポート事業が行っていることに加え、家事もたのめますし、利用料金も子どもの預かりなどでは、1時間あたり、非課税世帯は0円、児童扶養手当支給水準の世帯は70円、それ以外の世帯は150円となっています。家事などの生活援助でも同様の額です。
 市も平成18年度から3年間、「母子生活等日常生活支援事業」導入していましたが、利用者が少ないという理由で事業見直しの対象となり、廃止となっています。しかし、現在では登録しているひとり親世帯も増え、状況は変わってきました。


○ 平成18年時点の登録会員数は402名でしたが、現在は800名と2倍になっています。利用者が増え、比例して、ひとり親世帯も増えている状況です。ファミリー・サポートセンター事業にあわせて国の補助制度である「母子家庭等日常生活支援事業」の導入を復活させることはできないか、市長に伺います。


②  介護保険事業について

 市の人口は15年後には30万人を切ると言われており、その推計の中で2030年には高齢化率は33%、最も介護が必要となる85歳以上は今の2.4倍、2万人を大きく超す見込みです。現在、市の独居の高齢者率は男女とも全国平均の2倍という高さで、70歳以上の女性で見れば3人に1人が一人暮らしをしています。
年老いても人間として尊重され、安心して住み続けられるように、行政においては高齢者支援や介護事業の充実を進めていく事が大変大きな課題になります。
市の介護保険の認定者は約1万8千人となっています。高齢者支援センターへの相談でも介護の相談が最も多く、その数は年々増え続けており、市も職員体制の強化を行う方針を出したところです。
介護事業はお年寄りにとっては命綱です。
そんな中、国は社会保障審議会の介護保険部会がまとめた介護制度の見直しを認めました。中身は「自助努力」と「自己責任」の考え方のもとに介護保険への公費負担を削減するとしており、現在の認定基準でいう要支援1・2の方を訪問介護やデイサービスなどの通所介護から切り外し、受け皿の整備をはじめ責任を市町村に任せることとしました。また、特別養護老人ホームの入所基準も「要介護3」以上にするとしています。今回の介護保険の改悪によって影響を受ける要支援1・2の方が市には約5千人、特別養護老人ホームでも要介護3未満の方は38名で、待機者も多く存在しています。こんなことをしたら、行き場を失うお年寄りがさらに増えるのは明らかです。
現状でも公的な施設サービスが不十分な中で、民間事業所の支援がお年寄り、その家族を支えてきました。今回の国の制度改悪に対して市内の介護現場からは「お年よりつぶし、事業所つぶしだ」との怒りの声が広がっています。


○ 今回の介護保険制度の見直しは、現場の実態をあまりにも無視した中身です。まさに国の責任放棄であり、この様な改正は行うべきでないと思いますが、市長の認識をお聞きします。

現状でも介護現場は劣悪化してきています。例えば通所サービスの中にある「外出事業」についてですが、春に桜を見に行くこともデイサービスの人は、ダメと市が指導強化している点です。外へ出ることは肉体的にもお年寄りを元気にし、引きっこもった生活を変えることにもなります。事業所の方も「季節折々の景色を見せてあげたいし、身体的にも大切なことだ」と話していますが、地域主権改革にともない2年前に県から市に権限移譲されてからはデイサービスで、外へ行くことや花をみることも厳しくなったと聞きます。
理由は、デイサービスは原則としてデイ内で提供されるべきものであり、気分転換を目的としたお花見や散歩等は原則認められていません、となっているからです。しかし、一切の外出がだめというわけではなく、次の条件を満たしていれば可能なはずです。① 個々の通所介護計画書に外出の目的必要性を明記すること。② その説明を利用者、家族に行い了解を得ること。③ 活動後の様子を記録すること、です。
市は昨年11月に市の介護保険課が市内の全デイサービス事業所に対して屋外サービスについての研修会を開いています。さらに2月にも取り扱いに関する質問への回答書、説明資料を出しています。
その中で市は、屋外サービスの要件を満たしている場合でも「集団で外出すること自体、通所介護サービスとして想定しておらず、外出することを前提にサービス内容を考えるものではない」と書いています。
しかし、国は「取り扱い方針及び具体的取り扱い方針」の中で「指定通所介護は個々の利用者に応じて作成された通所介護計画に基づいて行われるものであるが、グループごとにサービス提供が行われることを妨げるものではないこと。」としています。この点に照らせば、高知市が屋外サービスの抑制を行っていることになります。

○ この様なことが、研修会や日常の指導として行われているのは事実かどうか、また今回の研修会の目的は何か、国の通知のとおり、要件を満たして入ればグループでの屋外サービスも認める様に、解釈、回答文書に改めるべきと思いますが?健康福祉部長にお聞きします。


他にも問題はあります。お花見に行けなくなることもしかりですが、介護認定においても、脳梗塞で麻痺となっている方で介護認定が4だと判定されていたのに、認定見直しで介護2とされた例があります。認定が落ちたことで受けられるサービスは減るわけです。判定の理由について「本人と意思疎通ができた、自分の名前が言えたから」としています。名前が言えただけで、自立に向かっているという判断は誰が考えてもおかしいと思います。また、自分ひとりで立っていられない方が要介護1であることをお医者さんが指摘し、判定の見直しがかかり、要介護5になったケースもあります。この様な状況の中、介護事業所からは「あまりにもひどい、調査員よって差がありすぎではないか」との指摘の声が寄せられています。

○ 市は5月に介護事業に関するアンケート調査を行うとしていますが、この様な問題、声がきちんと把握できるように行われるべきと思います。利用者や家族、介護現場の実態、声をどう聞き、改善させていくのか、健康福祉部長にお聞きします。

今後は国の制度改悪の影響も含め、市が介護保険事業計画の中で受け皿の整備を進めていくことになります。新年度は第5期事業計画の最終年度になりますが、施設の整備計画でみると、計画の約半分ほどしか整備できていない施設もある状況です。再募集をかけて、手が挙がるのを待っていると聞いているところです。このままでは整備計画の達成は、厳しいと思います。

○ 第五期事業計画の進捗状況の市の評価についてと新たな手立て、が必要と考えますが、今後の対応策を健康福祉部長にお聞きします。


③  行財政改革について

 市は行財政大綱に基づいて行革の計画をつくり、事業の縮小、廃止、アウトソーシング、そして職員を大幅に削減してきました。その結果、財政再建計画に大きな効果を与え、財政赤字は5年間で当初の不足額244億円を埋めたことにプラスして約165億円以上も改善させています。
市長は議会冒頭の説明で「平成26年度から平成30年度までの収支の見通しを60億円不足する想定だが、投資的経費の平準化、財政調整基金や減債基金などを活用して調整する」ことを示しました。
これから先の5年間の収支が調整できる財政状況であるならば、これまで、削ってきた市民サービスやアウトソーシング、職員削減についても一旦、立ち止まりきちんと総括をする必要があると思います。
3月5日、平成21年度から始まったアウトソーシング推進計画についての進捗状況と検証が特別委員会で報告されましたが、25年度末でコストの削減は約30億円、定数は174人削減できるとのことです。
今回のまとめには「財政状況にも改善が見られ、問題点はなかった。」「アウトソーシングは順調と判断する」と書かれています。
今後の進め方についても「職員の増加を抑制すること」、「アウトソーシングシングやIT化等による削減で業務の効率化を進める」としています。つまり、これまでの行革の方針は緩めないとしているわけです。
しかし、このペース、分量での行革、アウトソーシングを行っていいのでしょうか、人間の体に例えると、心臓は動いているが、走る力、元気がない状態で行き過ぎたダイエットのようです。
これでは自治体本来の役割である、住民福祉の向上に資するという目的から遠ざかっていくと思います。
市長はこの間の議会質問で定数の欠員問題については「業務に支障をきたし、望ましいことはない」「随時工夫・努力して補充していく」と約束はしましたが、改善しているとは思えませんし、逆に病気になって長期療養になる職員は減らず、全体の人役も減っていませんが、非正規職員の割合が増えていく状態となっています。
(パネルで示す )

○ 非正規職員が増えていくような行革の現状をどう評価されているのか、必要ならば職員数も増やしていくことも視野に入れるべきではないでしょうか、市長の所見をお聞きします。


開会日の行財政改革特別委員会の委員長報告でも「業務の充実に向けた適正な配置」や「ノウハウの継承や人材育成が大事にされること」などが指摘され、次のアウトソーシング計画に反映するよう要望しています。
財政再建が完了したと言う一方で、職員の削減による市民応対の遅れや、トラブルが少なからず増えていると思います。いくらアウトソーシングを進めたとしても、委託する側である市の責任が無くなるわけではなく、契約の準備や業務のチェックなど委託しても仕事量は減ってはいないと思います。
また、アウトソーシング推進計画の途上に起きた、東日本大震災は改めて公務の役割の重要性を示しました。被災地の保育所では職員がただちに再開して救命、復旧に関わる医師や看護師、自治体職員の活動を支えたことや、学校給食業務が避難所の炊き出しで活躍をしたことなどがあります。また、京都宇治市は豪雨災害を教訓に、学校給食調理業務の民間委託を中止する対応をとっています。
この間も安全性や質の確保など公的な責任を果たすために、安易なアウトソーシングはするべきではないと訴えてきましたが、今回の検証認識のままで進めば、行革、職員削減でうまれている、様々な問題をもっと悪化させることにしかならないと思います。


○ 市は東日本大震災でも明らかになった公務の重要性をどう教訓にしてきたか、また住民や職員の立場に立った課題とは何か、認識を総務部長にお聞きします。


今後、さらに国や県の権限移譲で事務や事業が増える報告が出されていますし、現実問題として生活保護行政など民間に任せられない分野もあります。また、介護など高齢者支援、防災対策面、新システムになる子育て支援などでも新たな計画作りなどが必要となっています。職員を増やさない限り、臨時職員や非常勤職員にたよる、依存度は高まる一方です。
例えば、保育士の現場では、非正規職員の割合は約55%となり、クラス担任を臨時の先生にお願いしているところが生まれ、保護者や先生たちからも改善を求める声が強まっています。
現在、市の臨時職員は1年雇用で3ヶ月の空白期間をおき再度任用することになっています。保育職での空白期間は1ヵ月ですが、保育士の確保で大きな労力がかかり、不安定な職員配置となっています。
総務省は平成21年4月24日付けで2度目の通知を出しています。意味は「任期の終了後、再度、同一の職務内容の職に任用されること自体は排除されない」という事です。昨年の3月国の総務委員会でも「空白期間がいるという根拠はない」と答弁が出ています。

○ 空白期間が及ぼす、子どもや現場職員への影響をどのように認識されているのか、健康福祉部長に伺います。

○ また、市の臨時職員の1年雇用の空白期間3ヶ月について根拠をお示しください。そして、空白期間を無くすことはできないか、総務部長にお聞きします。

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