市議会論戦 ②就学援助制度の認定のあり方
論戦② 就学援助制度の認定のあり方
教育長= 「就学援助制度」充実のための協議とお知らせ文書改善の必要性を認める
就学援助制度の認定にかかわり質問。現在のお知らせ文書には「同じ住所にお住まいの方の所得は生計の状態に関らず、全て合算します」と書いていますが、実は特例として別生計を認めてきたと答弁。
教育委員会は証明できるものがあれば別生計を認めているのです。そうであれば、お知らせ文書にその旨を書くべきだと質問。教育長は「稀なケースについてお知らせ文書に記載する場合は保護者に分かりやすいよう十分な説明を加えた文書が必要になります」「そうした内容につきましては今後十分に検討してまいりたい」と答弁。
別生計の証明とは何か。答弁では「別生計を認める場合は税法上、健康保険等の扶養関係がなく、明らかにお互いが独立した生活を営んでいる場合」「独立生計か否かについては申請者が個別の事情に即して、証明するべきものであり、その事が客観的に分かる資料の提出を求める。例えば公共料金等がそれぞれ独立して支払われていることが分かる領収書など」つまり、住民票上、世帯が別であることと、電気・ガス・水道料金を別々に支払っているとする領収書が必要とのことです。
しかし、同じ住所で公共料金を別々に支払う事は一般的にできないので、この様な運用基準こそ、なくすべきだと求めました。
他都市では埼玉県朝霞市、滋賀県長浜市は公共料金の領収書まで求めるような取り扱いはせず、申請を受け付け、世帯収入の審査を行っています。
就学援助制度の運用は市町村が判断することと権限が国から移譲されており、高知市もできる事です。教育を等しく保障するための大事な制度であり、「子どもの貧困対策法」の観点からも制度の充実こそ必要です。
担当課だけでなく、就学援助制度について考える協議会なりを設け、広く意見を聞き、市民や子育て世帯に開かれた議論と制度改善をすることはできないか、と質問。
教育長は「協議することは大事であり、検討していく」と、広い協議体の必要性に理解を示した。これまでも、この制度は後退を続けている。教育委員会の内部だけの議論では良いもの、実態にあった支援となるとは考えられない。体制をどう変えて進めていくのか、教育長の取組みを大変期待しています。
ちなみに、教育長は答弁で先進地の埼玉県朝霞市と滋賀県長浜市に視察すると発言した。この動きがどうなっていくのか・・。
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