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2015.12.18

市議会論戦 ③ 介護離職ゼロ

 介護離職ゼロ対策について問う


 安倍政権は社会保障の経費を大幅削減する一方で緊急対策として「介護離職ゼロ」を目指すという宣言をしました。本当に解決に向かう道筋なのか、市町村の役割は何かという観点で質問しました。

現在、全国では介護による離職者は年間10万人を越えていると言われています。
総務省の平成24年就業構造基本調査でみると、家族の介護・看護のために前職を離職した者は、年間約10万人、その内、女性が79%、男性は21%です。年齢別階層で見ると15~39歳が10.6%、40~59歳が50.7%、60歳以上が38.7%と、働き盛りの40代50代が最も多く離職しています。この年代は、子育てでも大変で教育ローンなどの支払いも重なってくる時期です。調査データーからも、働く女性に大きな負担がかかっていることがわかります。
 政府は「介護サービスが利用できず離職した人」1万5千人だけを在宅・施設サービスの対象とし、残り8万5千人には「相談支援」「柔軟な働き方」などで対応するという、きわめて貧弱な計画しか示していません。
離職者や行き場のない高齢者の実態をまったく、つかんでおらず、この様な対応で介護による離職者が減る流れに、転換するとは考えられません。

◎ 国は在宅や施設サービスを整備していくと言っていますが、高知市への影響、改善効果はどれだけあるものなのか、健康福祉部長にお聞きします。

部長答弁 = 現時点では国からの詳細な事業は示されていないため、本市への影響、効果についてはお答えできません。 

 高知市でも年間400名を越す方が、介護を理由に離職していると労働局は報告していますが、50代で親の介護が理由で離職された方に、なぜ、仕事を辞めなければならなかったのかとお聞きすると、親の年金で入れる低料金の施設がなく、在宅介護の道しかなかったと言います。その在宅介護ではホームヘルパー事業やデイサービスを組み合わせて、なんとか仕事と介護の両立をがんばっていたそうですが、介護サービスが足らないことやデイサービスの送り迎えの時間に合わせて仕事をすること自体が難しいなどで、悩んだ末に離職したと話されていました。
 この方だけでなく、多く方がこの様な状況に追いこまれ、苦しんでいると思います。           
 
まず、現状での介護離職者の数と今後の推移の見通しについて、健康福祉部長にお聞きします。

 部長答弁 = 5年ごとに実施される就業構造基本調査によりますと、最新の平成24年度では、ご指摘の通り、本市の介護や看護の離職者数は400人と推計されております。 また、ひとつ前の平成19年における介護、看護の離職者は600人となっており、減っております。
 第6期介護保険事業計画において、施設整備も進め介護サービス等の充実を図り、ご家族の負担軽減に努めているところです。 今後の推移については、要介護認定者数が増えている一方、今後の経済状況の変化にも影響されますので、見通しをお答えするのは困難と考えております。


 見通しは分からないとの答弁ですが、労働局がつかんでいる400人より実態はもっと多いと思います。介護が必要な方のピークは2025年と言われており、さらに増える。受け皿を抜本的に増える見通しがない以上は、介護離職者は増えていくことは確実な流れと思います。


 このまま、何の手立ても打たなければ、高知市でも介護による離職者が増えていきます。 介護離職した方達の話では、せめて仕事と介護が両立できるような支援をして欲しいという訴えがあります。中でも要望が多いのは、年金生活者でも入れる低料金の施設整備です。また、在宅介護の方からは24時間対応で、ニーズに応えて利用できるヘルパー事業や訪問看護事業。デイサービスも時間を延ばすことができないかなど、どれも介護保険がきく範囲での支援を求める声です。どこに、どれだけの手当てをすれば、介護離職者が減るのか、早急に市町村が計画をもつことが必要です。
 それをしなければ、国に予算要求もできませんし、国の予算削減の枠に留まったサービスになってしまいます。市の具体的な取組みを示して頂きたいと思いますが、

介護離職を増やさないために、市として必要な事業とは何か、その上で予算をどれだけ確保していく必要があるのか、健康福祉部長にお聞きします。

部長答弁 = 第6期介護保険事業計画において、ショートステイ20床を併設した。80床の特別養護老人ホームや80床の介護老人保健施設、さらに地域密着型サービス施設を整備することとしております。
 また、ソフト面においては、高齢者の方が自分らしく、生活されている地域で暮らせるよう、地域包括ケアシステムの構築向けて、新たな総合事業による多種多様なサービスの提供のほか、認知症の方々への支援の充実などを確実に実施することで、介護離職数の低下につながって行くものと考えております。国の緊急対策は示されておりませんが、今月下旬には厚生省において説明会が開催される予定となっておりますので、本市おいて効果的な事業展開が可能かどうか見極めて予算確保につとめて参りたい。


 質問終えて、介護離職者が増えていくの流れについて、「見通しはわからない」との答弁はえっつ!と思った。増えていく要素は客観的にみても大ありで、だから政府はゼロ対策を打ち出したわけで、高齢化の先進自治体の高知市として、なぜ、見通しはわからないのだろうか、疑問を感じた。 第5期介護保険事業での施設整備も完了せずの第6期のスタートですから、その点だけを見ても、予定より受け皿は足りていないのは明らかで・・・。 介護保険による事業だけでは、間に合わない。市独自の支援や対策が必要になってきます。2問で市長に介護サービスの質を落とさない、介護離職ゼロのためには一般会計の投入も必要となると思うが、その決意はありますか。と質問。一般会計からの支援の必要性については「否定」しなかった。 これから、どんな聞き取り、ニーズ把握を進めて取り組むのか、見て行かなくてはと思いました。

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