じん肺の疑い「労災あきらめていた」
市内で暮らす85歳男性は、昭和6年生まれ。
昭和28年から昭和46年の18年間、県内の(本山)白滝鉱山の採掘現場で働いていました。
粉塵が霧のように舞う現場、当時はマスクもない状態。鼻の中は灰まみれ、落盤などで亡くなる仲間、
怪我も日常的。今回、じん肺の労災申請に立ち上がった、おじいちゃんは「命がけの現場だった」
「自分は鉱山労働者の生き残りよ」「最近の症状はじん肺かも知れん」と語ります。
昭和47年鉱山の閉山後も多くの鉱山労働者は体調不良を訴え、じん肺などの労災申請を行い、
長い療養生活を送り、空気をかきむしる様に苦しんで亡くなったと言います。
じん肺とは、肺が機能しなくなる進行性の病気で一般的には退職して20年30年後に症状が出ると
言われています。
鉱山労働者の中には自分がじん肺で労災対象者だとは気づかないで暮らしている方がいます。
労災の保障制度をもっと知らせたい
体調が悪く病院に行っても、お医者さんは過去の職歴までは聞きません。
「単なる肺の病気で処理され、労災申請できていないケースがある」「労災申請に時効はありません」と
全日本建設交運一般労働組合(通称・建交労)の方は指摘します。
退職後であっても会社がなくなっていても、労災保険の補償(医療や生活保障)が受けられます。
労災対象となる病気とは?
病気はじん肺だけではありません。他にはアスベスによる中皮種・肺がんや振動病(白ろう病)、騒音性難聴などです。
どんな職業、現場が対象に?
建設・トンネル・林業・船舶・造船・大工・はつり・解体工・鉄骨工・スレート屋根工・保温工・空調工・
石綿吹き付け工・配管工・水道配管工・とび・ブロック工・塗装工・左官工・内装工・電気工・鉄道・運輸・
自動車修理などです。
最近のニュースの中には、うつ病など精神疾患もあります。今、仕事が原因による病気が増えています。
あきらめないで相談を!
「もしかしたら・・・」体調がおかしいと思ったら、退職していても相談をしてください。
相談先 建交労高知農林支部 電話:833・2586