H28年度補正予算、とさでん交通に関して 討論
平成28年度 高知市一般会計補正予算 賛成の立場から
補正予算は全体には賛成しますが、市民協働部所管の公共交通に関連しては問題があり、討論をしました。
補正議案として「生活バス路線運行維持費」補助金・約2,300万円が提案されています。
バス事業の収益が減少したため、時間外労働の増加とバス購入費などの一部分を赤字補填するとの説明
ですが、その内訳については「正確には答えられない」、また、時間外労働の増加分の根拠となる働き方の
実態についても「とさでん交通から内部情報との理由で答えてもらえない」としています。
経営上、秘密にする必要がないものであり、議案根拠を十分に示すことなく形式的に赤字補填を求める、
とさでん交通の株主への姿勢は到底、理解できません。
とさでん交通は100%行政出資の企業であり、単なる一民間企業ではありません。
株主である行政はもちろんのこと、県民市民の代表である議会に、説明することは当然の責務です。
平成28年度の事業報告書には「慢性的な乗務員不足により営業強化が図りづらい環境が続いています」と
記載されている様に、人員不足は経営上の課題であり、、時間外労働が増えている事や労働者の処遇、
働き方の実態についても、株主の前に明らかにし、情報共有をした上で、改善への努力を行なうべきです。
事業経営の透明化と説明責任をさらに果たすよう、市からも要請することを強く求めます。
高知県への抗議
上記の討論とは別に市議会本会議の質疑の中では、高知県に対して抗議を訴えましたので、
その内容を紹介します。
とさでん交通の運転士たちの長時間労働の実態把握については県市双方、行政は知った上で、経営や運行事業に対して住民を代表して意見をいう立場であります。
中略
問題点 バス路線再編検討部会の資料には「現在、政府により長時間労働に関する罰則の導入が検討されて
おり、現状の不足状況のままでは対応が困難と想定される」と書いてあります。
つまり、政府が罰則を設け様としている、月100時間を越える、実態がある、だからこのままでは困難が想定さ
れるということです。
月100時間超は、労働基準法や労働安全衛生法、過労死等防止対策推進法の監督対象となる長時間です。
また、筆頭株主である県の産業振興推進部 交通運輸政策課への聞き取りでは「労働者の賃金等は
知る必要はない」と実態を知らなくていいと言う回答です。
地域経済を支え、まじめに働く者や長時間労働に苦しむ運転士たちにとって、こんな屈辱的なコメントは
ありえません。
この場をかりて、県に強く抗議を申しあげたい、同時に行政とし長時間労働など処遇の実態を把握するよう
知事にも訴えたいと思います。
とさでん交通が消した資料
写真は3月8日 職安に照会をかけて印刷した求人情報です。
とさでん交通の求人情報はこれだけです。
①職種はバスの運転手 正社員以外
②必要な資格は大型自動車二種免許
③基本給 16万1100円~ 週40時間のローテーション
④求人条件にかかる特記事項欄には平成29年4月より正社員登用見込みより、正社員登用後は賃金形態が
変わります。基本給17万5200円
⑤受理日平成29年2月3日 有効期限日平成29年4月30日
⑥受理安定所 高知公共職業安定所
報告と求人実態が違う
問題はバスの運転手しか求人募集をかけていない。電車の運手士も16名の欠員があり、募集をかけるべきである。 他には、とさでん交通が作成したバス路線再編検討部会の資料には乗務員不足の解消に向けて行なっている取り組み3点が記述されている。
1、大型二種免許の取得制度(普通免許のみで応募可能にする)
2、高卒者の運転士候補として新卒の採用と高校への個別説明の実施
3、各種就職説明会への積極的な参加
職安には運転候補、普通免許での募集情報は一切ないが、2月21日作成の報告資料には候補生、普通免許の募集を行なっていると書いてある。 とさでん交通のHPには運転候補生の日給5,100円と記載していたが、
高知市への報告には5,300円としており、市は答弁で5,300円と答えた。
議会質問にあたっては事前通告をした、するととたん、とさでん交通は自社のHPと職安の求人情報を削除した。見れなくした。 もし、記載ミスがあるのなら、訂正し、すみやかに求人は出しておくべきです。
4月から賃金が変わるとして「保留している」というが、それは、特記事項に書かれてあり、あえて、こないだまで、出ていた、写真のバス運転士の求人まで見れない様にする必要はない。
この様なわけのわからない理由、対応で、求人情報を一切ださないのは、都合が悪いことを故意に隠す「隠蔽」と言わざるえません。いいわけはない。 このような企業の姿勢を行政は、県市はどうみているのか、問われる。