質問戦 長時間労働の是正
とさでん交通 長時間労働の実態「内部情報」と答えず
運転士の欠員 バス27人、電車16人
運転手が欠員のままで、住民のための路線確保やサービスの充実はできない。
乗務員不足の解消は課題だと、とさでん交通も認めているが労働者の実態をまともに答えない。
解消への本気度は感じられない。
長時間労働 公共交通・運転手、時間外月100時間越え
20代運転士、過労で鼻血が止まらず
公務現場の多くは民間委託、民営化されていますが、行政の責任がなくなった分けではなく、
公共の意義があり、住民の暮らしを支えています。
例えば、保育所や公共交通、福祉施設、ごみ収集など。
その中、公共交通の現場の運転士さんなどが長時間労働に苦しんでいます。
過労死ラインの月80時間を越える時間外労働がある場合、産業医の問診を受ける事になっていますが、
実際、労働者の多くが正直には答えられていません。
それは運転手さんの見習い期間の給与は月14万円、正規雇用になっても月16万円、多くの方が
給与の低さから仕事を減らせないとの思いで、我慢して働いているからです。
ある20代の運転手さんは鼻血が止まらなくなったといいます。同僚が時間外労働の時間を聞くと
、いつも月90時間、月100時間超えだったと言います。
未来ある若い運転手さんの健康と命が危険な状態です。
運転士が県外へ流出、悪循環
当然、この方だけではないので、公共交通の運転手さん達が次々辞め、県外へ流出しているそうです。
欠員状態も慢性化しており、路線を増やすことすら声を出せない状況と言います。
また、事務職員にいたってはタイムカードもないと言います。
県民、市民の生活の足を担っている大事な公共交通、安全運行をする上でも要である運転手の勤務状態があまりにも劣悪すぎ、早急に改善が必要です。
県と市は土佐電交通の大株主であり、指導する責任があります。他人事ではありません!
超勤実態を説明せず、赤字補填は求める
市は議会に補正予算として時間外労働の増加やバス購入、収益の減少などの原因から赤字補填を求める議案
を出しているが、公金投入の根拠を示すよう求めても、時間外労働による補てん額と時間外労働の実態について
は「正確に申し上げることはできない」「全体で何時間の労働時間があったのかはとさでん交通からお示しいただ
いておりません」と答弁。
質問通告後、採用広告を削除、隠蔽行為か
他の問題点
①とさでん交通作成の資料からは、月100時間越えの存在が明らかなのに内部情報だとして数は報告しない。
②同資料では普通免許での応募や候補生の募集を行なっているとしているが、実際は職安に採用募集をかけ
ていない。
③見習い期間中の日給は5300円と市に報告しているが、とさでん交通のHPでは5100円とある。
どちらが正しいのか。
報告と実態が違う点を議会で質問すると事前通告したら、とさでん交通はHPと職安のデーターから採用内容
を一切削除した。 まさに都合が悪いことを故意に隠す「隠蔽」行為だ。
問題がないなら、採用募集(勤務内容)は掲載できるはず、何を恐れているのか。
経営協議などの際、乗務員不足を本気で解消したいないら労働者の処遇、働き方の実態を知る必要がある。
報告しない態度は全く理解できない。株主は県民、市民であり、とさでん交通には説明責任がある。
単なる民間企業とは違う率先して、実態を報告すべきと思う。
県担当課は「労働者の賃金は知る必要ない」とまで言う。処遇実態を知らずに、どうやって人材不足を解消する
というのか。
とさでん交通は行政が100%株主の企業、行政には経営に意見を申す権利がある。
開かれた経営をと「コンプライアンスの確立」「接遇・サービス」「安全・安心」これら三本柱で西日本一を目指す
と表明しながら、安全運転の要、運転手の時間外労働や賃金実態すら市議会に報告しない。
H28年度事業報告には「慢性的な乗務員不足により営業強化が図りづらい環境が続いています」とある。
人材確保は経営上の課題としながら、雇用実態に関する情報を説明しないとはあきれる!
どれほどの税金が公共交通維持の為に使われているか。
いくら新型バスを購入しても運転手さんが時間外労働月100時間越えを強いられて、安全運行は守れない。
とさでん交通は労働者の実態を株主に説明せよ!
市職員 月100時間越え117人
市長「罰則付きの上限規制は一歩前進」
政府の年間720時間・繁忙期月100時間未満の法案は過労死ラインを超えており認められないが、
罰則設定と5年ごと改定するとした点は一歩前進と思う。市長と同感。
地方公務員も過労死防止法ができてからの15年間で192人が全国で過労死。
月80時間の過労死ラインを堺に高い割合で労災認定や死亡者が発生している。
市での改善策は?との問に平成28年4月時点137人の欠員があるとし「適切な人員体制を整えていく
責務がある」「ノー残業デーの徹底や時間外勤務の削減、年次休暇の取得促進をさらに進める」との答弁。
質問戦の感想
質問戦はいつも心が燃える。傍聴席には元バスの運転手さん達がいた。
今の公共交通や運転士の実態をどう感じただろう。働く者が経済を支えている、労働者を大事することは政治の原点だ。
今後、長時間労働の是正が本気で進むのか、注目したい。
今議会、色んなことが市民の前に明らかになっていく。
借金が猛烈に増え返済額を上回る借金が昨年度は8億円だったが46億円へ。
1日1820万円の借金をしている状況なのだ。
介護保険料や上下水道料金の値上げも「やもなし」の答弁。
一方で、値上げ回避策や見直すべき事業がまだある事もわかった。
これから、地域に入り報告しながら、世論を高めていく仕事がまっている。
これからが暮らしをよくする闘いだ。年金の引き下げや消費税増税、介護負担増など国はねらっている。
国政でも市政でも、都合が悪い事は隠す、油断できない事態が起きている。力を合わせましょう!
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