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2017.06.21

6月市議会質問 内容

1、平和 : 共謀罪、治安維持法
2、暮らし: 上下水道
3、教育 : 教育勅語、自衛隊での職場体験


1、 「共謀罪」について質問します。


15日朝、政府与党は「共謀罪」を国会法第56条の付託されるべき参議院・法務委員会の採決を行なわず、審議を打ち切り、いきなり本会議で強行に採決しました。審議するたび、危険性が明らかとなる中での、前代未聞の暴挙です。

共謀罪は憲法19条が保障する思想・良心の自由や21条の集会・結社・表現の自由、通信の秘密などの根本原理に反しており、その上、政府や警察による市民監視の合法化です。基本的人権のプライバシー権も無きものにされ結果、内心が処罰されるという法律です。

問題の1つ目は、2人以上が計画し、準備したと捜査機関が判断すれば取り締まり、処罰の対象となり、現在の刑法の大原則である、具体的被害が生じた場合に、初めて処罰するという刑法の体系を根底から、くつがえすという点です。
 問題の2つ目は、政府の説明はテロ対策が目的で、組織犯罪集団が対象であり、一般人は対象でないと答弁していますが、捜査対象を決めるのは警察であり、そこに恣意的な判断が行なわれる恐れがあるからです。
例えば、国会質疑で法務大臣は「花見とテロの下見の区別は何か」と問われて「お弁当と飲みものをもっていたら花見で、双眼鏡と地図をもっていたらテロの下見」などと答弁しました。 持ち物や外形によっては「あやしい」とされ、捜査、監視の対象にされかねない危険性が浮き彫りになりました。
問題の3つ目は、共謀罪の対象犯罪として277犯罪が上げられましたが、その中には、テロやマフィア、暴力団との関連のうすい「きのこ狩り」や性犯罪が対象となっている一方で、公職選挙法や政治資金規正法、政党助成金法や商業賄賂罪などが除かれています。
つまり、政府や議会、企業にとって都合の悪い物は共謀罪の対象にしていないのです。

問題の4つ目は現在でも行なわれている人権侵害となる違法捜査を追認する点です。 例えば、岐阜県では中部電力の森林開発をともなう風力発電事業に対し、反対運動に参加していた一般市民を、中部電力の関係する会社と警察が話し合い、尾行や盗撮など行って病歴や学歴を含む詳細な情報を収集、提供していた問題がありました。
 この様な監視を法律で認めてしまえば、個人の意見を自由に表現できないという、物言えぬ社会を作り出してしまいます。

国連の人権理事会から調査の権限を与えられている特別報告者、ジョセフ・ケナタッチ氏から、日本の共謀罪はプライバシーや表現の自由を侵害する恐れがあり、報告を求める書簡が政府に提出されました。また、刑法の専門家や弁護士会、各宗教界、マスメデイア・出版協会などからも「共謀罪反対」の声明が出されています。
高知でも5月31日高知大学内で共謀罪に反対する高知の大学人が「戦前の治安維持法と同じであり、犯罪が成立しなくても警察の取調べによる市民の萎縮が懸念される」と声明を発表しました。 また、共同通信の世論調査でも77%が「説明は十分でない」と回答しており、今回の強権的な採決は断じて、許すわけにはいきません。

◎ 市長自身は高知の大学人の声明や市民への影響をどう受け止めているのか、またこの共謀罪を必要な法と考えているのかどうか、簡潔にお答えください。

治安維持法について

共謀罪は現代の治安維持法と言われていますが、戦後、廃止された治安維持法について質問します。
6月2日、金田法務大臣は、治安維持法の犠牲者に対する、救済と名誉回復を求める質問に対して「同法は適法に制定され、勾留・拘禁、刑の執行も適法だった」とし「損害賠償をすべき理由はなく、謝罪・実態調査も不要だ」と言い放ちました。
これは、かつて1976年7月30日、三木武夫首相が「治安維持法はその時でも批判があり、今日から考えれば、民主憲法のもとでは、われわれとしても非常な批判をすべき法律である」と答弁した、政府見解からも大きく逆行する発言で、謝罪と撤回こそ、するべきです。
今から92年前、終戦の年の20年前につくられた治安維持法は、戦争に協力しない者の思想や生活、そのすべてを徹底的に弾圧した法律です。
逮捕後、拷問が繰り返され、獄中死も含め多くの方が亡くなりました。
中には文学者の小林多喜二、哲学者の三木清など。高知市のプロレタリア作家、槇村浩(本名・吉田豊道)もいました。彼は29歳で拷問と長期の拘禁により衰弱し、死亡しました。その犠牲を顕彰する意味で1989年4月22日、横山龍夫市政の理解もあり、今の城西公園(旧高知刑務所の跡地)に記念の詩碑が、高知市横浜から移転し建てられています。
現在、名簿で確認されている治安維持法犠牲者の内、生存者は全国で19名となっており、高齢化の中で「私たちには時間がありません」と名誉回復を求める国会請願行動を毎年、行っておられます。

◎ 国は治安維持法犠牲者に対して、謝罪と賠償、名誉回復を行なう責任があると思いますが、市長の認識をお聞きします。


2、 上下水道について質問します。

 現在「水道法」の改正案が国会に提出されています。水道事業の民営化に舵を切るもので、法案には「広域化」「コンセッション契約」「官民連携」を進めるとなっています。今、必要なのは民営化ではなく、少子化を見すえた事業の縮小と老朽化した水道管の更新です。一旦、民営化してしまえば、公営に戻すのには大変な苦労、リスクが伴います。

◎ 社会的共通資本である水道事業を民営化することは避けるべきと思いますが、上下水道事業管理者に民営化と水道法改正への認識をお聞きします。

 上下水道の値上げ問題について質問します。

 まず、水道事業について、この間の経営審議会での説明では、値上げの理由を「2036年までの累積赤字が86億円となる」また「赤字を出さないことが必要」「補填財源が30億円以上必要」としてきましたが、それを埋めるための費用を全て水道料金にはね返すことは本当に、しかたないことなのでしょうか。
 国は一般会計の繰り入れを、基準を定めた上で繰り入れしなければならないとしており、同時にその繰り入れに対して国は財政措置をしています。つまり、自然条件によるコスト差を考えれば、独立採算ではなりたたないことを国も認めているからです。「公営企業」「独立採算」だから値上げはしかたないという論は成立ちません。
 日本共産党は今回の値上げ問題については行政の努力がされていない、約束違反があり、値上げは回避できると訴えてきました。 
特に水道事業の安全対策事業の繰り入れ不足は約19億円あると、前回の議会で明らかになりました。当然、この不足分は市の一般会計で対応するべきと思いますが。

◎ 不足分の19億円は、後年度一般会計から繰り入れすると、約束ができないか、財務部長にお聞きします。


 まだできる、負担の見直しでは、日本共産党市議団として、いの町への取水協力金は、その実態からも、未来永ごう7500万円も、毎年、払い続ける合理的な根拠は、ないと廃止を求めてきました。仁淀川水系の保全の第一義的責任は国や県にあり、市民の水道料金から支払う現状は根本から見直すべきだと、強く指摘しておきます。

 水道法第1条には「水道を計画的に整備し、水道事業を保護育成することによって清浄にして豊富で低廉な水の供給を図る、もって公衆衛生の向上と生活環境の改善に寄与することを目的とする」とあります。
 また、地方公営企業法の第3条には「常に企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営されなければならない」とあり、法律の意味からも企業体であっても公共の福祉の視点が重要だということです。 
特に3月に出された審議会の答申でも、低廉な料金を求めています。
例えば、広島市の水道局は生活保護世帯や障害者世帯、寝たきり老人世帯、ひとり親世帯、民間の社会福祉施設の一部を対象に、水道料金や下水道使用料にも減免制度を設けています。その予算は全額一般会計からと言います。

◎ 水道局は値上げの論議だけでなく、低所得者への配慮を拡充させる検討が必要ではないでしょうか、上下水道事業管理者にお聞きします。

2問 市長部局としても、低所得者対策を検討する必要があると思いますが、市長の所見をお聞きします。
  


 下水道についてお聞きします。

 下水道の値上げの理由は10年概成論を前提として「2036年には98億円の 累積赤字となること」また「国の示す一般家庭の料金20㎥3000円にあわすために17.7%の値上げが必要」との想定と論議がされてきました。
しかし、前回の答弁で明らかになったのは、17.7%の値上げをすれば累積赤字の解消どころか、18億円の累積黒字になるということです。現状の概成論前提でも黒字を生み出すほどの値上げ幅だという事です。

◎ 使用料単価で見れば国の基準は1㎥150円です。現在、市の使用料単価は1㎥153円(H27)であり、すでに国基準を上回る高い料金と思われます。これに間違いないか、上下水道事業管理者にお聞きします。


現状でも国基準より高い料金なわけで、
それを17.7%の値上げを行なえば1㎥180円という、異常な高さとなります。
市は平成16年度に料金値上げを行なった際には、財政難を理由に繰り入れを「資本費平準化債」に振り替えました。その当時、市は「公費負担はかわらない」という意味の答弁をしましたが、その後の下水道事業への公債費繰出金は、減り続け2007年度には5億7千万円あったものが2009年には7千360万円となっています。これは約束違反であり、公費によって値上げを押さえる責任が市にあるということです。

◎ 17.7%という値上げ幅は見直す必要があると思いますが、上下水道事業管理者の所見をお聞きします。

3、 教育問題について質問します。

 現・教育基本法は平成18年の第一次安倍内閣時代に改悪され、旧教育基本法になかった「公共の精神」「愛国心」「道徳教育」などが新たに規定されました。 この改悪の影響で高知市教育大綱や教育振興基本計画も国と同じような中身に変化しています。
 旧・教育基本法の前文には「個人の尊厳を重んじ真理と平和を希求する人間の育成を期する」、第1条には「教育は人格の形成を目指し、・・・心身とも健康な国民の育成を行なう」とあります。
一方、市が一昨年、策定した教育大綱の理念はどう書かれてあるか、
「激しい社会変化を生き抜くためには自らを律し、他と協調し、やさしさ思いやりをもって主体的に学ぶ。故郷を愛し、先人のように志をもち、どんな困難にも夢・希望を失うことなく自ら未来を切り開いていくことができる人材育成を目指す教育」とあります。
これまでの人間の発達に応じた人格形成や個人の自由、心身の健康、平和への貢献などいう視点は文言からも見えなくなっています。
つまり、「人間としての人格形成」から「社会(国)に貢献する人材育成」に変わりました。そのような流れの中で、「教育勅語」を首相はじめ、政治家が堂々と肯定し、教育に持ち込もうとしています。 教育勅語は「国民は天皇の家来、命おしまず戦争に行け」と国民を戦争に動員する為に強制した教えです。
現憲法の国民主権の基では違憲であることは明確で、戦後の国会でも廃止の決議が出され今に至っていますが、大阪、森友学園の園児たちが「教育勅語」を直立不動で暗唱している姿に、異常さを感じたのは私だけではありません。
多くの国民が戦前回帰かと思いました。それでも、安倍首相は「熱意はすばらしい」昭恵夫人は「感動した」平沼氏は「暗記は重要」鴻池氏「思想的に私にあう」などと、森友学園の教育勅語を暗唱させる教育方針を称賛してきました。

◎ 「教育勅語」は現憲法の精神に照らしても反するものであり、教育上、身につける必要がない教えだと思いますが教育長の認識をお聞きします。


国による学習指導要領の改訂がありました。

 国は武道を必須とし、銃剣道も選択科目の一つとなりました。 
銃剣道とは旧日本軍の訓練のため、外国から輸入した戦闘術です。それがなぜ、今の教育に必要なのか。増えている不登校やいじめ、学力の改善になるのかと言いたいです。
私は柔道を真剣に教わった者として「武道」を否定はしませんが、教育として「道」を教えられる環境が十分にあるとは思えません。すでに選択科目となっている柔道でさえ、道場がない学校がほとんどです。

 まずは、子ども達が行きたい、楽しいと思える環境整備にこそ、力と予算を注いでほしいと思います。
また、平成30年度からは道徳も教科化となります。教科書ができましたが、その内容を検定する際、文科省は「小学校4年生の教材に『消防団のおじさん』の話があるが、高齢化社会の中において、高齢者に対する感謝の気持ちを持つ必要がある」などと教科書会社に求め、結果、教科書は「消防団のおじいさん」と修正されました。また郷土愛が足らないとされ、「パン屋さん」が「和菓子屋」になりました。 

◎ 「消防団のおじさん」のどこが、高齢者への感謝が薄いのか、またパン屋だと、なぜ郷土愛が薄いのか、変更を求めた文科省の認識が、おかしいと私は思いますが、教育長の認識をお聞きします。


 国の学習指導要領の改正がありました。
特に道徳教育が教科化となり、評価の対象となります。どのような基準で評価されるのか、道徳心というものを評価、点数化はできないと思いますが。

◎ 道徳教育の評価・点数化についての教育長の問題認識をお聞きします。

また、3月に改訂した教育振興基本計画では、学力や「志」教育の充実のために「土曜日の効果的な活用を検討し進める」と明記していますが、教員不足にともなう、長時間労働や部活動の見直しなどが始まったばかりで解決できていない今、土曜日も授業を行うことなのか、子ども達にとっては、さらに自由が奪われることに、なると思いますが。

◎ 土曜日の活用の目的や取り組み、どの様な効果を想定しているのか、教育長にお聞きします。

最後、中学生の自衛隊での職場体験について、質問します。

 昨年の4月15日付けで、防衛大臣は全国の都道府県知事宛に「自衛隊募集等の推進について(依頼)」という通知を出しています。その後5月24日付けで高知県は各市町村に同じ文書を通知しました。その内容は「平成25年12月に『中期防衛力整備計画』が閣議決定され、その中で『少子化・高学歴化に伴い募集環境が悪化するため、人材の安定的確保のために自衛隊が就職対象として意識されるよう、効果的な募集広報や、関係府省・地方公共団体等との連携・協力の強化等を推進する』とあり、防衛省としては今まで以上に募集に力をいれる」という内容です。
 具体的には自衛隊地方協力本部は市町村に対して、「若年の退職自衛官の採用計画を持つ事、募集に関しては教育委員会、学校等関係機関への通知と説明を行なう」と書かれています。さらに、防衛省は地方公共団体と自衛隊地方協力本部との間で密接な連携を図るためとして、別紙1には「募集事務に係る計画の策定及び実施と、重点市町村の設定」を行なうために、都道府県が各市町村に働きかけるよう、求めています。
別紙1の計画の策定と実施の項の(2)には「学校教育と隊員募集の調和を図るための教育委員会及び学校等関係機関との募集に関する調整・連携」と書かれていますが。まさに、この間、市教委が認め、拡大している、職場体験と称した自衛隊での体験学習が、繋がって見えます。平成25年の閣議決定以降、高知市では中学生の自衛隊での職場体験が増えており、平成27年度は2校、平成28年は4校、平成29年度は8校が予定されています。
特に、防衛省の依頼文には「協議の上、重点市町村を設定する」とあり、市内の現状をみれば、すでにその対象となっているのではないかと思われます。 

◎ 高知市は重点市町村の指定になっているのかどうか、また、指定されていない場合でも、県内、半数の学生が集中する高知市に指定の話がくる可能性は非常に高いと思われますので、その際に、重点指定は受けない、断るべきだと思いますが、市長の所見をお聞きします。


 義務教育における、職場体験の意義は、社会の仕組みを、地域の人や身近な仕事を通して学ぶものだと理解していますが、今や戦争法が制定され、自衛隊には「駆けつけ警護」という任務の名で自衛の範囲を超した戦闘行為が求められる組織となりました。隊員の命が奪われる危険性が非常に高まっています。 
その現実を抜きにきに、きれい事でその任務を評価することはできません。
今の自衛隊という組織やその役割に対し、何の問題認識もないままでいいのかと思います。

 集団的自衛権の行使ができる状況に置かれた、今の自衛隊員の安全性、その現状を、どのように認識されているのか、教育長にお聞きします。 

 3月市議会、日本共産党の浜口市議の質問に対して「体験先の選定は各学校において十分配慮し、適切になされていると考える。教育委員会におきましても事前に把握をしております。」と答弁をしていますが、「校内討議」の中身がどう適切なのかは、わからない答弁です。

◎ 自衛隊を選定する際の「校内討議」の実態について、教育長にお聞きします。

◎ 教育委員会が言う、「適切な校内論議」とは何か、教育長にお聞きします。

 自衛隊の性格が大きく変わった今、義務教育の現場が一般的な職業先と同じく、自衛隊を扱うことに、多くの市民が危険を感じています。 

◎ 実際の自衛隊での、体験学習の内容を教育委員会が、まず全部、現地で確認する必要があるのではないでしょうか、教育長にお聞きします。

 戦争法の違憲裁判の原告の一人として意見陳述した、高知市の99歳川村高子さんは兄弟5人の内、3人を戦争で亡くし、戦時中は教師として子たちを戦場に送ったと話してくれました。 陳述の一部を紹介します。
「教師であった私は『神の国、日本は必ず勝つ』と自信に溢れ、自分が学んだことを生徒たちに刷り込むように教え、戦場に送り、死に追いやりました。
『知らなかった』では許されない罪です。戦後、反省、悔ご、ざんげで心を責めました。そして竹本源治先生の『戦死せる教え児よ』の詩を、心に刻み「教え子を再び戦場に送るな」を目標にしてきました。・・先の戦争で家族を失った者として、また当時教員であった者として、私は断固として戦争を拒否します。」と述べられています。

 この思いからも、戦前の誤りを反省する、それこそが、戦後教育の原点であり、不戦を誓った日本が歩むべき道です。教育委員会には、この原点を忘れないでと欲しいと思います。

以上、訴えまして、全質問を終わります。 

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