日大アメフト問題
日大・アメリカンフットボール部の選手だった宮川君は20歳。悪質なタックルを反則、危険と判っていながら行なった。彼は謝罪会見で危険行為を行なうまでの組織の実態や心境を語った。
全日本クラスの優秀な選手が監督から理由も示されないまま出場を止められ、コーチからは「出たければ頭を坊主にして、監督に相手QBを潰しますと言ってこい」と言われ、当日監督は「やらなきゃ意味ないよ」といった言う。
誰が聞いても異常で理不尽、犯罪を指示するものである。
宮川君は、断れなかった自分を悔い「大好きだったアメフトが好きになれなくなった、もうしない」と語った。
ここまで選手を追込む組織、監督とは何なのか!組織の実態が日々、報道で明らかになりつつあるが「結果が全て」そこには教育的な指導もスポーツマン精神も皆無。
権力が全てといわんばかり、数の「力」でねじ伏せ様とする政治と重なる。
自分自身、20歳の時を振り返る。
厳しさだけでは続かない 楽しさと成長がリンクする大切さ
ここで自分の過去を語るのは変かもしれませんが、高校生から本格的に始めた柔道、今も素晴らしい経験を与えてもらった柔道を誇りに思う。
高校生であれ競技を競うだけでなく座学、柔道の精神も学んだ。
「精力善用」とは心身の持つすべての力を最大限に生かし、社会のために善い方向に用いる精神。
「自他共栄」とは相手に対し敬い、感謝することで、信頼し合い、助け合う心を育み、自分だけでなく他人と共に栄える世の中にしようとする精神。
それぞれ、スポーツには理念がある、単なる勝ち負けを競う、楽しむだけではないはず。柔道の練習は本当に本当に厳しかった。けれど、「礼に始まり礼に終わる」 何の為の礼なのか、何の為の練習なのか。考え、教えられながら生徒は毎日を送る。 勝ち負けではない、大事な心と身が培われる。 監督、コーチは選手の声、状態をしっかり聞くこと抜きに、真に意味ある指導はできないと思うが、日大アメフトの事実を知る中で、選手は「物」的扱い、受身、単なる監督の道具と見える。
「監督一強」の組織が生み出した事件と思える。「○○一強組織」の問題は他にもたくさんある、日本を覆いつくしているのではないだろうか。あーこの空気、社会が嫌だ!
宮川君の真実を語る勇気に尊敬する。本当につらい思いだろう、 間違いを真摯に改めようとする彼の姿に学ぶ。
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