映画「万引き家族」 すごい作品
映画「万引き家族」を観る。山田洋次監督の「家族」を思い出した。
映画「家族」が昭和に懸命に生きる人間の命や暮らしを描く名作なら、
是枝監督の映画は平成時代の隠されている部分をあえて掘り出し
真の善悪を考えさせる名作だ。
時代を象徴する事件の数々が凝縮されている、親の年金に頼る暮らし、
子どもの虐待や失踪事件、不登校、貧困のために万引き、風俗、
ぎりぎりの世界で生きる姿から、私たち人から失われていく大事な「感情」に気づかされた。
涙が溢れる。それぞれが「痛み」を抱えているが、虐待を受けうつろな目の少女は抱きしめられ、
本当の愛し方、家族を知る。この家族の生きざまや心を私は美しいと思えた。
一方、貧困と格差を広げ続けながら、無反省のまま「美しい日本」をと叫ぶ、あべ政権。
求めるべき、美しさを間違っていると思う。
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