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2021.03.24

山本周五郎 「さぶ」

 作家、山本周五郎の作「さぶ」に新たな発見と癒しを見つけた。
江戸時代が舞台で、人間の「嘘」や「友情」「信頼」とは何かを問いかける、現代にも通じる大事な問題を描いていると思った。
江戸時代の殿様、徳川家康はその時代を生きる一人として「人生は重荷を負うて遠き道を行くが如し」と歌を詠んでいる。
大事な人たちを守るためのさぶちゃんの「嘘」、政治の世界の汚い「嘘」とは真逆であり幸せな心になった。
もう一人の主人公は、ふすま職人の栄ちゃんだが、8歳の時火事で両親と妹を亡くし天涯孤独の身、勤め先のふすま屋で「さぶ」と知り合い、住み込み、兄弟の様に働く。二人は切っても切れない生涯の相棒となっていく物語だ。弟分の「さぶ」にとって栄ちゃんは憧れの存在であり、生きる支えそのもの。その栄ちゃんが苦しんでいる時、不器用ながら必死に支える、さぶちゃんの姿に潤っとくる。
人生にとって大事なものは何か、真っすぐに生きる中に見つけた2人が羨ましく、清く見えた。
現代が失いかけている「幸せな心」のつくり方を教えてもらった気がする。

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