映画「MINMATAーみなまたー」
ドラムの音と絞り出される声、歌手のジャニス・ジョプリン「サマータイム」が聞こえる。
お正月は、映画「MINAMATA―ミナマター」を観た、熊本県水俣市で起きた事件、チッソ工場からの廃液で住民の命や「人間性」が奪われた水銀公害の史実。ハリウッドスターのジョニー・デップが実在したフォトジャーナリストのユージン・スミス氏を演じる。
顔が本人とそっくりにも驚く。 1970年代に起きた環境、政治、経済問題なのだが、現在に通じると感じた。福島の原発事故の汚染水の海洋放出、権力の嘘で死に追いやられた森友事件。ミナマタ事件も当時は日本政府や企業が儲けを優先し、公害の悲劇を隠そうとした。しかし、世界の目が許さなかった!
アメリカ人である報道カメラマンのユージンは水俣に住み、住民の悲劇と闘いに寄り添い世界へ発信を続けた。失明や歩行困難になる程の妨害も受けたが、住民から離れなかった。今の国境なき記者団の不屈の姿をみる様だった。
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