第49回 酒害サマースクール
第49回酒害サマースクール
コロナでも青空の中、開催に嬉しく思います。今年も招待いただき本当にありがとうございました。
市議として地域を訪問する中で、色んな暮らしの実態に直面します。酒害やギャンブルなどの依存症を抱え苦しみ、治したいより死にたいと思っている方がいます。
今回、パネリスト形式による当事者たちの体験談は非常にインパクトがあり、埋もれてきた大事な声、支援側にも重要な意見だと受け止めました。
私は地域で、ある40代の死に向き合い下司病院や断酒会、サマースクールの存在意義を痛感しました。コントール不能となり若く亡くなった命、家族から酒害で苦しんでいる「助けて欲しい」と相談を受け、下司病院を紹介、男性は一命をとりとめましたが、その後すぐ亡くなりました。
家族の話では仕事で怪我をした事が原因で仕事と収入を失い、生きる希望もなくしお酒を毎日大量に飲み、喧嘩の絶えない日々だったと言います。自殺未遂を繰り返し家族も辛かったそうですが、誰にも言えず苦しんでいた時、下司病院を紹介され「本当に救われた」と話してくれました。
改めて、依存症は本人がコントールできなくなる病気であるという事や治療で改善もすることを社会で広く理解される必要があると思います。 また気軽に相談できる環境整備として一般病院でも依存症の窓口ができることも、これからの課題だと思いました。
サマースクールの記念講演は昭和大学付属烏山病院の常岡医師の話で、めっちゃ早口に驚きましたが、そのテンポに引きこまれ、依存症と直接に関係ないと思っていた、ADHD、ASD(自閉症スペクトラム障害)、統合失調症、アレルギーが、依存症と、どう違うのかという切り口で、自己責任にしない治療体制の意義を学ぶことができました。
地域では現在も依存症は「好きでなった」「自己治療すべき」と嫌われているのが実態ではないでしょうか。どう自己責任を克服し、命や暮らしを守っていくのか、講演では適切な情報と環境が人生を変える、コントロールできる自分を取り戻せると、わかりました。
本人や家族だけの狭い問題にせず、地域社会の認識も成長していく事が求められていると感じました。
皆さんとの出会いに感謝し、学んだ事や当事者の声を心に、活動に活かしていきたいと思います。
Comments