「半農半X」集落を維持する仕組みづくりを
海外市場 お茶人気 輸出大チャンス
仁淀川流域にある茶業試験場を訪ねました。高知のお茶の生産現場は多くが急傾斜地であるがゆえに、労働力不足を生んでいます。
高齢化は第一次産業の中で最も進んでいました。年齢構成では30代1%、40代3%、50代10%、60代24%、70代43%、80代以上が19%です。60代以上は全体の86%を占めます。
試験場では有機栽培の技術開発を進めていました。今、お茶は海外市場で成長しており、特に有機のお茶が人気、販売先の主流になっているようです。試験場としても生産者の所得向上の為に、有機への転換や生姜、ゆず、そば、カモミールなど地元農産物とブレンドしたフレーバーティーの開発もしています。生産だけでなく、加工、販売まで考えた取り組みは集落に新しい仕事、収入を生むと期待します。
仁淀川町・林業現場 移動トイレカー
女性の林業労働者を支える為に町独自にトイレカーを林業会社にレンタルしていました。また、人手不足の中、デジタル化は、重要だと言います。航空レーダーで伐採前の山の地形や林道の把握などができる様になり、企業の代表は「4日かかる仕事が1日で済むようになった」と話します。一方で機械化にはお金がかかります。例えば木を倒し、枝を切り寸法を測って切り出す作業を一台でこなす機械(ハーベスタ)は数千万円。行政の支援がないと進まないのが現実です。
農林業の共通点は、専業の暮らしが厳しいという事です。「兼業支援」で産業や集落を守る仕組みづくりが必要ではないでしょうか。県の役割が問われています。
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